<振り返ることの大切さ>

先日、学生時代お世話になった恩師の退官記念パーティーに出席したときの話です。大勢の元学生たちが集う中、三十数年ぶりに再会した懐かしい同窓生たちとの歓談は、大いに盛り上がりました。体形や髪形が大きく変わり(薄くなり)、誰だか見分けがつかなくなってしまった人も、いったん話はじめると、タイムマシンに乗ったかのように一瞬で昔へ逆もどりして、話に花が咲きました。

面白いのは、自分ではすっかり忘れているのに、「昔、お前はこんなこと言ってたよなぁ」「お前もあのとき、ものすごく怒っていたよなぁ」といった想い出が、お互い少なからずあったことです。後輩の方が「昔、先輩にトム・クルーズがカッコ良くてトップ・ガンいいですね!って言ったら、カッコ良いだけの映画のどこが面白いんや!って言ってたことを、年賀状書くたび思い出すんですよ。」私はすっかり忘れていましたが、確かに、今でもそう思うので、人間の好み(感性)は、三十年以上経過してもあまり変わらないものなのだなぁと驚きました。

話は変わりますが、先月、自分の経営を振り返って大勢の人前で発表する機会に恵まれました。過去の会社の業績やら、打ち合わせ議事録やら、日記やらを引っ張り出して、二十年以上に渡る自身の経営を振返ってみました。結構時間もかかりましたが、自分にとって意義深いものでした。

「昔はここで悩んでいたんだ。」「あのとき、筋が通らない話と憤慨したことがあったなぁ。」「あの難しい仕事を皆が達成してくれた時は本当にうれしかったなぁ。」・・・。

以前、社内報で「経営とは会社だけではなく、私たちの人生の命運を決める“大切な行為”なので、“正しい判断”をすることが必要ですね。」とお話をしました。

「今日の晩御飯は何食べようか」など、人は、様々な“判断”をしながら日々の生活を送っています。自分の好きなものだけ毎日食べていれば、栄養のバランスを失い病気になってしまうかもしれません。

自らを振返り、自分に染みついた感性を知ることで、自分の判断をより正しい方向へ修正し導くことが出来るような気がします。そうすれば、今以上に健康的でイキイキした人生を、よりスムーズに送れるようになるかもしれませんね。