<品質・人格・品格>

新たな年がスタートしました。今日は、年初方針説明で、昨年の良かった出来事の一つとしてお伝えをした、TOAにおける「流出不良ゼロ」達成に関して、過去を振り返ったお話しをしてみたいと思います。

私たちは、品質・コスト・納期(Q・C・D)の重要性を十分理解して仕事をしているつもりですが、実際には不良品が発生し、不幸にもそれがお客さまに流出してしまうことがあります。

今から十五年以上も前のことですが、TOAで大きな品質事故が発生し、お客様からの信頼を壊滅的に失った出来事がありました。

根本的な対策が取れず、ほぼ連日のようにお客様からクレームを受け、深夜にまで及ぶ選別作業や代替品生産に明け暮れながら、私たちは自信を無くし、重苦しい毎日を数か月間にわたり送りました。

ARAIからも応援に駆けつけてくれるなど、お客様はもちろんのこと、多くの社員の皆さんにもご苦労いただいたことを、私自身、とても反省した事故でした。

その後、皆さんの努力のお陰で、流出不良件数は年々削減し、近年では数PPM以下で推移するようになっていました。

そんな中、二〇一七年一一月の出来事で私は目を覚まさせられました。創立八〇周年合同コンパの最中、お客様からクレーム連絡を受け、一〇名もの社員さんが、宴会参加を中止して製品選別に出かける事態となったのです。

八〇年に一度しかない全員参加の祝宴に、この社員さん達を参加させてあげることができず、とても悔いが残りました。

いつの間にか「数ppmの流出不良ならば、及第点ではないか」と考えるようになっていた私の「驕り」からくる「油断」があったと思います。

課題は乗り越えるものであって、避けて通ったり、解決を先送りしたりするものではありません。今、目の前で起こっている細かな事象に対応する取り組み姿勢がパーフェクトなものではありませんでした。

昨年の「100%良品出荷」達成を通じて、難しい課題であっても必ず克服できることを経験した私たちは、更なる高みをめざし「パーフェクトな品質」を究めるため、さらに努力してまいりたいと思います。この努力は、私たち一人一人の人格・品格をも向上することにつながると思います。