<発信力・発信方法>

先日、地域で人気の食料品店を訪れたときの話です。街中から少し離れたこの店には、休日多くの人が車で訪れます。その日は秋晴れの好天も手伝い、駐車場はかなり混雑していました。止めていけない場所に駐車しようとしたお客さんに誘導の係員さんが注意をしていました。そのお客さんは「空いているからいいじゃないか。」と少し声を荒げて係員さんに詰め寄っていました。しばらくやり取りが続きましたが、係員さんが、「お客さんやから、何言うてもええと思たら大間違いや!」と大きな声で相手を非難し始めました。しばらく互いに言い争っていましたが、やがてそのお客さんは捨て台詞を残し、車を急発進させて帰っていってしまいました。一方、係員さんは「ルールも守れん人は二度と来ていらん」といいながら、仕事に戻っていきました。

あのお客さんの行動は確かに自分勝手だと思います。そして係員さんの言うことは正しいと思います。しかし、すぐ横で観察していた私は何かスッキッリしない心持でした。

何故なら、このお客さんは買い物をしようと秋晴れの日曜日に、わざわざこの店を訪れました。しかし今後は二度と訪れないかもしれません。

私たちは生身の人間ですから、時には自分勝手な気持ちが勝り、過ちを起こすことが有るかもしれません。自分の過ちに自ら気付き反省し修正できれば良いのですが、自分一人では簡単にいかない場合が有るかも知れません。ですから、周りの人たちが、本人に伝えてあげることも大切だと思います。しかし過ちに気付いても、それを改めるには本人の前向きな姿勢が不可欠です。

善いことは善い。悪いことは悪い。善悪の判断軸を互いに発信することは大変重要です。しかし、非難することで、相手の改善実践意欲に火をつけることができるとは限りません。そのことを私たちは理解しておかねばならないと思います。

私は、あのお客さんが行動を改め、今後もお店に来てくれるような発信方法は何だったのかを考えさせられました。

追伸 皆さんへのお願い

このコラムも気がつけば十年以上も経過してしまいました。しかし、ただ続ければ良いというものではいけないと思っています。お気づきの点、改善点など何でも結構ですので、皆さまのご意見をお聞かせいただけると幸いです。